近年は個人でも手軽にウェブサイトを開設したりアフィリエイトを行えるほど、インターネット環境が充実しています。
このため、ウェブサイトによっては実在する企業ほどの価値を持つものも登場し、一般企業と同じように買収や売買の対象となっています。
サイト売買を行うにあたっては売り主も買い主も周到な準備を進める必要があり、特にデューデリジェンスというものは非常に重要な役割を担っています。
デューデリジェンスなくしてサイト売買の成功は不可能と言っても良いほどなので、デューデリジェンスについての情報を知っておきましょう。
デューデリジェンスとは?
デューデリジェンスというのは、企業が買収を行う際に、対象となる企業の資産や事業など様々なポイントにおいて価値を正しく調査することを言います。
サイト売買においてもデューデリジェンスは非常に重要であり、より価値の高いサイトを購入して利益を生み出すためには欠かせない作業です。
この調査を行う場合、基本的には弁護士や公認会計士といった専門知識を持つプロに依頼することになります。
どの弁護士でも良いという訳ではなく、より成功の可能性を高めたいならサイト売買に精通した実績豊富な専門家を探して調査依頼することが大切です。
コストは依頼する専門家やサイトの規模などによっても様々ですが、中規模のサイト売買の場合は最低でも50万円以上かかります。
場合によっては調査だけで数百万円を要することもあるので、依頼する場合は慎重に交渉する必要があります。
サイト売買でデューデリジェンスを行うべき理由
サイト売買においても、利益を求めて購入するなら必ずデューデリジェンスは必要になります。
趣味などでサイト売買を行うなら良いのですが、現在はサイト売買は投資の一環としても行われているため、将来的な利益を求めて売買するケースがほとんどでしょう。
このような場合、デューデリジェンスをせずに売買契約を結んでしまえば大きな損をしてしまう可能性もあります。
どんなに外から見るとアクセス数も多く人気の高そうなウェブサイトに見えても、実際にはそれほど収益を上げていないハリボテのようなサイトだということもあり得ます。
このようなサイトを高いコストをかけて購入しても、安定した利益を上げ続けることはできないので大損してしまうでしょう。
サイト売買は一般的な企業の買収や商品の売買とは異なり、インターネット上のサイトという形のないものを取引対象としています。
万が一価値の低いサイトを購入してしまえば、せっかくコストをかけて購入したのに手元には何の資産も残せません。
形のない資産だからこそ、間違いなく自分が希望する価値を持っているか、将来的に利益を得られそうなのかを客観的に判断するため、デューデリジェンスが必要不可欠となっています。
サイト売買のデューデリジェンスを実施する時の流れ
デューデリジェンスを行う場合、一般的には買い主が正式な契約までに専門家に調査を依頼する形で進められます。
その内容が正しいものかを外部の専門家に依頼して調査してもらうことになります。
専門家は売り主から資料の提出を受けたり聞き取り調査などを行い、調査結果を報告してきます。
その間に経過報告を上げてくることもあるので、その都度こちら側の意向や気になる点を伝え、適切なデューデリジェンスを進められるように注意しておきましょう。
まとめ
このように、サイト売買を行う場合は事前のデューデリジェンスが非常に重要となります。
形として残らない資産である以上、事前調査は特に慎重に行う必要があるためです。
弁護士などデューデリジェンスの経験や知識が豊富な専門家に依頼すれば、より正確なサイトの価値を知ることができます。
売買後のリスク対策や運用計画なども立てやすくなるため、メリットが大きいと言えるでしょう。
その一方で、専門家に調査を依頼すれば当然高額なコストがかかってしまいます。
そのコストをかけても惜しくないほどの価値が本当にあるのか、どんな調査が必要かを慎重に判断していくことが大切です。